風景の簡易(安易)デジカメ赤外線写真
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自然教棟から南側を撮影したもの。上から、ふつうの写真・簡易赤外線写真・簡易赤外線写真(白黒化)・赤外擬似カラー画像()

自然教棟から南方
RICOH Caplio GX 1/380s f/4.7 ISO64 5.8mm 対象物の明るさ7.9 WB:AUTO 露出補正(EV)-1.3

自然教棟から南方
RICOH Caplio GX (+IR-76) 1s f/4.7 ISO64 5.8mm 対象物の明るさ-0.8 WB:AUTO 露出補正(EV)-1.3

自然教棟から南方

自然教棟から南方

EV値について
Exif情報にはカメラの測光による「対象物の明るさ」が露出値(EV: Exposure Value)として示されている。この値は測光方式やWBにより、わずかに変化する。
被写体・設定が同じ場合、撮像素子の面積が2倍になるとEVは1増える。35mmフィルム面はGXの1/1.8型CCDの22.8倍の面積を持つので、35mm換算する場合はEV値にLog222.8=4.5を加算する。上の例では、
7.9(実測値)+4.5=12.4(35mm換算値)
-0.8(実測値)+4.5=3.7(35mm換算値)
カメラは測光の結果に露出補正を加味して露出設定(絞り値・露光時間・ISO値)を決定する。
Log2[(絞り値2/露光秒)×(100/ISO値)]
≒対象物の明るさ(35mm換算値)-露出補正
となる(絞り値・露光秒・ISO値の刻みの関係で、少しずれることがある)。上の例では、
13.7(設定値)=12.4-(-1.3)
5.1(設定値)≒3.7-(-1.3)
簡易赤外線写真の風景
広葉樹や草地は明るく(白く)、針葉樹もそれに次いで明るく写る(雪景効果)
葉緑素(クロロフィル)は緑色光(550nm付近)をわずかしか、そして近赤外線(700nm〜)をほとんど吸収せず(データ)、緑葉をつけた植物群落(植生)の反射率は、緑色光に小さなピークを持つが、近赤外線の波長750nm〜1100nmの方がずっと大きい(データ)。太陽光の放射スペクトルは可視光線の方が近赤外線よりやや強いが、それを計算に入れて植物群落と人工物の太陽光反射量を求めても、結果はそれほど違わない。
青空は黒く写り(夜景効果)、雲は白く写る: 雲と空のコントラストが際立ち、雲の表情が豊か
青空の色は大気分子によって散乱した太陽光の色で、近赤外線は非常に散乱が少ない(次項も参照)。雲ではより長い波長の光も散乱されるので、簡易赤外線写真でも白く見え、青空とのコントラストが強調される。
遠方まで霞まずに写る
近赤外線は可視光線に比べて大気を構成する分子による散乱が少ない(データ)ので、遠方まで霞まずに写る。可視光線の範囲内でも、波長の短い光ほど散乱されやすい。霞んだ遠景が青っぽくみえるのは、このことによる。(説明)
水面は黒く写る
空が暗いためと、赤外線が水によく吸収される(データ)ため
サブページ
参考にしたWebpage
デジカメによる赤外線撮影
日本語のもの。
  1. 赤外線写真@Bonryu_Club (凡龍[Tatsuoki Takeda]氏)
  2. デジカメで赤外写真!デジタルカメラで赤外写真を撮る (林治克氏)
  3. ―Invisible― (Fumio Hanano氏)
  4. Z1で赤外写真赤外線円周魚眼撮影
  5. Infrared Photography (M. Koizumi氏)
  6. 近赤外線デジタルカメラについて (スカイマップ)
国外には非常に多数のまとまった解説ページがある。その一部。
  1. Gisle Hannemyr: Digital Infrared Resource page: 赤外線感度の機種比較・フィルター対照表・リンク集など
  2. wrotniak.net: Infrared Photography with a Digital Camera (J. Andrzej Wrotniak)
  3. Infrared Basics (Jen Roesner)
  4. Infrared basics for digital photographers (Jeremy McCreary)
  5. The Imaging Resource Forums: Infrared With Digital
その他
  1. [rika2:00681] ウサギには赤外線が見える!? (理科教育ML ver.2)

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