タコノアシ(ユキノシタ科|タコノアシ科)
花
まれに白い花弁が1~5個つく
果実
果実の模式図。
1―心皮離生部=蓋(子房上半部+花柱+柱頭)
2―心皮合着部(子房下半部×5)
3―萼+花托+花柄
4―1と2の間にできるスリット
果実縦断面の走査電子顕微鏡(SEM)像。スケールはそれぞれ1mm・100μm・100μm。
雌しべを構成する5つの心皮の各々で、子房の上部に「上が凹んだ楕円形」あるいは「下が尖らないハート形」の裂け目が入る。凹みは花柱にあたり、凹みを挟む1対の円頭部が反り返って種子が出るスリットができる。スリットの幅は種子の長径と同じかやや大きい程度(下の画像はスケール=1mm)。
円頭部の反りは濡れると元に戻り、乾燥すると再び反り返る。この乾湿運動によってスリットは降雨時に閉じ、乾燥時には開く。
裂け目で区切られた蓋の部分は種子の散布が終わるころに脱落する
水面に落下した種子は長い間浮いて漂う
他
ショッピングセンターの調整池に出現したタコノアシ。水鳥の脚への付着による散布が疑われる。
芽生え
出来たての裸地にいち早く発芽・定着する
3月初め、枯れ茎の近くに芽生えが出始める
6月初め
枯れ残った茎のまわりに、新しい茎が点在している
茎横断面では、外から(1)通気層・(2)繊維層・(3)髄で、枯れ上がると髄は中空になる
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