コナギ・ミズアオイ(ミズアオイ科)
コナギ
すきとおった青紫の花被片が6枚
花被片3枚を取り除いた。雄しべは6つで、1つは青い大きな葯と花糸に「ひれ」上の突起(写真では葯のすぐ下)をつけ、残る5つは黄色の小さめな葯をつける。
花を上から覗いたところ。「柱頭→青い葯→花糸の「ひれ」→黄色い葯×5」と時計回りに並ぶ花と、反時計回りに並ぶ花とがある。
時計回りの花と反時計回りの花が同じ花序に隣り合ってついている。このように、葯と花柱の左右のかたよりが逆になる2タイプの花があることを「鏡像二型性」[enantiostyly]といい、コナギやミズアオイのように1個体に混在する場合と、別個体に分かれる場合とがある。
花が終わると、花柄が曲がり下を向く。
ミズアオイ
花
溜池の隅に点々と生えていたミズアオイ
果実
花が終わると花序の基部が屈曲して、花序ごと水につかる
生育地
生育地(2000年)。浅く流れの緩い河床に約40株が点在していた。
ほぼ同じ場所の2008年のようす。河床はツルヨシなどで覆われ、ミズアオイは見つからなかった。
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汪・三浦・草薙 1995. ミズアオイの花の鏡像二型性と送粉様式に関する研究. 植物分類・地理 46(1):55-65 (CiNii))
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石川の植物: ミズアオイ (1)・(2) (本多郁夫氏)
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Jasson & Barrett 2002. Enantiostyly: Solving the puzzle of mirror-image flowers. Nature 417:707
Pontederia cordata
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