ヘッダの中身

ヘッダは 80 バイトのキーワードレコードの並びである。その数は無制限であり、最後のキーワードレコードは ENDというキーワードで示される(次々ページのサンプル参照)。

FITS ヘッダのキーワードレコードは次の形式に従う(80バイト=80文字を80桁と表示している。ただしHISTORYCOMMENT、“空白”キーワードは例外でこれに従わない)。

  キーワード = 値 / コメント

  ここで 1-8 桁目: キーワード、8 文字以下の左詰めされた ASCII 文字列
        9 桁目: = (等号)
       10 桁目: 空白 (ASCII のブランク, 16進の 0x20 または 20H)

キーワードには小文字は使用しない。 値については一定のフォーマットに従う (5 章参照)。 いくつかの必須パラメータは一定のフォーマットが要求され、その他のパラメータについてもフォーマットを固定しておくことが推奨される。

推奨 (場合によっては要求) される固定フォーマットは以下の通り (次ページの例も参照)。

最小限必要なキーワードは以下の通りでNAXISnまでの順序も固定されており、フォーマットも上述の通りである。

  SIMPLE  論理型: ファイルが FITS 規格に適合するかどうかを示す。
  BITPIX  整数型: 各データの値を何ビットで表現しているかを示す。
  NAXIS   整数型: データ配列の座標軸の本数を示す。
  NAXISn  整数型: n は 1 から NAXIS の値までで各々第 n 軸に沿ったデータの数。
  END         値を持たない。9-80 桁は空白でヘッダレコードの終了を表す。

このうち SIMPLEを除くキーワードはすべての FITS 要素のヘッダに必要である。 また、SIMPLEキーワードは (基本)FITS 要素のヘッダの最初に現れなければならない。 NAXIS=0 の場合、 NAXISnはあってはならない。 キーワードの二重定義はしない。

/ (スラッシュ) は後ろにコメントがある場合は必須である。 /はパラメータ値の後ならどこでもよいが最低 1 つの空白を直前に置く。

他のキーワードについては 5.3.2 を参照のこと。




Osamu Kanamitsu
2019-02-15