実験レポート
いわゆる「実験」には、Experiment(検証実験)とExhibition (実演・体験)が含まれます。レポートの対象になるのは、もちろん前者です。
構成
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タイトル (Title)
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序論 (Introduction)
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材料と方法 (Materials and method)
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結果 (Results)
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考察 (Discussion)
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参照文献 (References)
タイトル
授業名・日付・実験のタイトル・所属・氏名。独立のページにしなくても可
序論
実験の目的と概要を提示する
学生実験のレポートでは、序論は教員の示したものをそのまま使えばよく、「序論」の代わりに「実験の目的」を使う方がふさわしいことがほとんど。
仮説を中心とするパターン(仮説検証型)の典型例
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仮説の背景: 現象の一般的な説明、どのように分析され解釈されてきたか、どのような点が問題となっている(あるいは謎となっている)か、どのような仮説が示され、それを検証した過去の研究の結果はどうだったか。
本研究室では、中学校理科の基礎があれば大筋が理解できるように書くことが原則。
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仮説
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仮説から予測されること
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予測を検証するため、~を行った。
仮説は、複数あってもよい。その場合、仮説どうしが排他的か両立するか、あるいは相補的かの検討が必要
学生実験では、確実性が高い仮説が提示され、それを確かめることが多い。卒論・科学論文では、確実性が低い仮説を実験を通じて検証する。
論文や実験/調査レポートを書く上で、
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何を明らかにしたいか
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Aのために具体的にデータを取る項目
の2つを区別することは大変重要です。これはごく当たり前のことなのですが、「~を調べた/調べる」という時に両者をごちゃ混ぜにする人がたまにいます。
端的に言えば、序論とは、
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(A)が未解明かつ科学的に興味深い(あるいは、社会的に意義深い)問いであること
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(B)によって(A)の問いに答えることができること
を示すために書きます。
「材料と方法」は、(B)についてより具体的に記述します。
材料と方法
過去時制で記述する。
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実験材料(e.g. 生物の種名・調査地・調査日時)
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実験の方法
読者が同じ実験を再現できるだけの情報→再現性の確保
学生実験では、教員の指定に沿って書けばよい(表現などは自分にとって分かりやすいように工夫することが望ましい)。
結果
原則として過去時制で記述する。
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本文と図・表で構成される。図・表の扱い→図・表
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平均値・標準偏差などの計算結果や、統計的検定の結果を図表だけで示すことをしてはいけない。図表を使う場合は、詳細を図表で表わし、図表を引用して本文で短く要約する
考察
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(必要に応じて)結果を短い文章に要約
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序論で示した仮説は結果によって支持されたか/反駁されたか(考察の柱)
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例外はあるが、「仮説は支持された」「仮説を支持する結果だった」「仮説と整合する」などを使い、「仮説が証明された」「仮説を肯定した」などは避ける
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他に、結果と矛盾しない仮説はないか
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文献を参照して実験結果を再検討する
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同様の他の研究の結果と、今回の結果は一致するか/しないか
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しない場合、どのような原因が考えられるか
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今回の結果は、どの範囲まで一般化できるか
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実験に弱い点があるか/ないか。ある場合、どの程度まで結論に影響するか。弱点を、どのように解消したらよいか
参照文献
序論・材料と方法・考察で参照した文献のリスト→参照文献(引用文献)
感想
ふつうはレポートには含まれない。書く場合は、レポートの末尾につける。ただし、教員が書くよう指示した場合は、その指示通りにする。感想(こういうところが面白かった、など)を考察の一部として書いてはいけないし、考察として書くべき内容(実験手法の問題点が結果に影響したようだ、など)を感想に書いてもいけない。
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