マムシグサとサトイモ科の肉穂花序
サトイモ科のほとんどでは、やや太い棒のような軸の表面に、花柄なしで花がびっしりと敷き詰められるようにつく。このような花序を
肉穂花序
[spadix]という(→
マムシグサとサトイモ科の肉穂花序
)。
オランダカイウ(カラー)
ぬかるんだ場所で野生化している。肉穂花序は、下部に雌花群、上部に雄花群がつく。
雌性期
咲き始めは雌性期。総苞は緩んでいて、花序の下部にある雌花群は露出している。
雄性期
雄性期になると、花序の中部~上部の雄花群から白い花粉が出る。総苞の基部が巻きついて、雌花群を隠す。
クワズイモ
コンニャク
地上部枯死後に掘り起こした地下茎
ミズバショウ
純白の仏炎苞と緑色の肉穂花序の組み合わせ。
両性花で、雌しべを上下からはさむように2本の雄しべがある。下側の雄しべしか見えない花もある(上の雄しべは下の雄しべより遅れて伸び出して来るという[
ミズバショウ
@
石川の植物
(本多郁夫氏)]。
肉穂花序にハエが止まって葯をなめている
アメリカミズバショウ
ザゼンソウ
ボタンウキクサ
浮水植物で、ロゼット上に拡がった葉の付け根に小さな花序がつく。花序は、カラスビシャクの花序と同じ構造だが極限まで単純化していて、上に1個の雄花、下に1個の雌花がつく。
「ウォーターレタス」と呼ばれ栽培されることもあるが、各地で野生化している。盛んに栄養繁殖し、水面を覆いつくす。
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