イヌノフグリやフラサバソウに比べて茎が立ち上がる性質が強く、低めの草地でも他の草と競り合いながら生育することができる。
石垣にも生えるが、どちらかというとフラサバソウの方が優勢。

夕方近く、閉じかけの花では花糸が曲がって葯が柱頭に近づく
紫が強い花冠の個体


果実は4枚の萼片に囲まれた平たいハート形。

古くて適度に湿った石垣で、たまに見つかる。草地ではオオイヌノフグリに追いやられ、石垣ではフラサバソウに圧迫される。この石垣では、右上のすきま(ムラサキカタバミの隣)とその下のすきま、さらに下の地際がイヌノフグリで、他は全てフラサバソウ。

花は小さく、開いている時間が短くて、すぐに閉じてしまう。花冠は淡いピンク色で、赤紫のすじがある。
果実は2つの球をつなげたような形をしている。ミニチュアの陰嚢を思わせる果実の形から植物名がつけられた。

芽生え







暗所の芽生えは胚軸が長く、子葉柄が直立する
イヌノフグリと比べると種子サイズの違いは歴然としており、子葉のサイズにも反映




果序を水に沈めると、数十秒で果実が開く

左上から順に水没直後・30秒後・150秒後

果実はオオイヌノフグリ・タチイヌノフグリとそっくり。
ゾウムシの幼虫が寄生する果実は紙風船のようにふくれた形になる。
内部の組織を食べて育つ。