長い葉柄を持つ羽状複葉。羽状複葉を持つシダでは、小葉を「羽片」と呼び、羽片は葉の先に行くにつれて小さくなる。ホシダでは、先端に独立した羽片(頂羽片)がある。
葉柄は地表からほぼ垂直に立ち上がり、上の方はやや斜めになる。葉身はさらに反り返って、斜め~水平に地表を覆う。裏に胞子をつける葉(胞子葉)とつけない葉とがあり、胞子葉はより直立に近い傾向があって、胞子をつけない葉から抜きんでる。

胞子葉の葉身上部。胞子をつけない葉と比べて頂羽片は少し短め。
新葉の展開
葉上面(向軸面)表面のスンプ像
葉下面(背軸面)表面のスンプ像・透過像
葉の横断面
茎は地下茎で、地面のすぐ下を枝分かれしながら伸びる。

茎の横断面。2~数個の不定形の維管束断面がリング状に並ぶ。




胞子葉の裏側(下面・背軸面)には、白色半透明の膜(包膜)に覆われた胞子嚢(白い粒)の集まり=胞子嚢群(ソーラス)がびっしりとつく。包膜はフキの葉に似た形をしていて、葉柄のつけねに当たるところ(胞子嚢床)に胞子嚢がついている。
胞子嚢は白く、包膜は胞子嚢群をぴっちりと覆っている
包膜の縁が浮いて、胞子嚢が見える。胞子嚢の縁が茶色に色づいている
成熟した胞子嚢(黒)が混じり始める。
ほとんどの胞子嚢が成熟している
包膜が茶色になって縮み、胞子嚢群が露出している。胞子嚢から吐き出された胞子(黒い小粒)が葉に付着している。

胞子を出し尽くした胞子嚢は包膜に近い茶色になる
胞子。黒線は50μm。

発芽した胞子から形成された細胞塊以下の写真は大学院生・小澤くんが作成した試料を撮影