鳥媒花
サザンカ(ツバキ科)



サザンカ(ツバキ科)の花にヒヨドリが来ている。
ヤブツバキ(ツバキ科)


雄しべの下半分はつながりあって筒になり、筒の底に蜜が溜まっている。雄しべの筒は花冠とつながり合っていて、花が終わると、一体のままぽとりと落ちる。


アロエ(アロエ科|ススキノキ科)
筒の形をした朱色の花冠


開花が近づくにつれて花は下を向く。花の筒は、6枚の細長い花被片が組み合わさってできる。


子房から浸みだした蜜が、子房と雄しべの間のすきまにたまる。量が多く、花の先からあふれ出すほど。

雄性先熟で、花柱は遅れて伸びてくる

子房
アメリカデイゴ(マメ科)
アメリカデイゴ(マメ科)。南米原産。


つぼみはやや淡い朱色だが、開くと鮮やかな朱色の旗弁内面・竜骨弁が現われる。ふつうのマメ科の花とは上下がさかさまで、大きく拡がった花びらが下に、雄しべ・雌しべを包む花びらが上になる。

ふつうのマメ科では、4枚の花びらが雄しべ・雌しべを二重に包み込むが、アメリカデイゴでは、外側の2枚は退化して小さな鱗のようになり、内側の2枚は融合して丈夫なさやになっている。さやの中、雄しべと雌しべの付け根には、蜜が溜まっている。
オオバヤドリギ(ヤドリギ科)

つぼみの外側はキウイフルーツのような褐色の毛に覆われている。萼筒の先端が4つに割れて反り返り、緑色の花冠内側と紅い雄しべ、黄色い花粉が露出する。





マツグミ(ヤドリギ科)


マツグミ(ヤドリギ科)。花は、2つずつ対になって葉の付け根につく。オオバヤドリギと似ているが、やや小さく、花筒の外側が赤い。
サクラ類(バラ科)
桜の花は、基本的に虫媒花の特徴を持っているが、鳥もしょっちゅう吸蜜に来る。濃紅色の萼が利いているのかも知れないし、他の餌が少ない時期に咲くのが魅力的なのかも知れない。


2月初めに咲いたカンザクラ(?)で吸蜜しているメジロ



2月初めに咲いたカンザクラ(?)で吸蜜しているヒヨドリ。くちばしには、黄色い花粉がべったりついている。

スズメについばまれて地面に落ちたソメイヨシノ(バラ科)の花。嘴の太く短いスズメは蜜のある部分をまるごと食いちぎり、花を落とす。
テキスト目次に戻る
ホームに戻る