卒業研究題目
2007
樹木4種における雌雄異熟性 クスノキ・ノグルミ・アオギリ・ナンキンハゼにおいて、(雌花数/雄花数)または(雌性期の花数/雄性期の花数)の変動を調べた。
タブノキの雌雄異熟性と開花行動
フデリンドウの開花行動と交配様式
フデリンドウの種子散布様式
ノグルミの繁殖投資

2006
数種の植物における性比 マムシグサ・スイバ・アオキ・ナンキンハゼの野外集団における性比を調べた。アオキ以外の3種では性比に偏りが見られた。マムシグサとスイバでは生育環境と、ナンキンハゼでは個体サイズと性比に関連が示唆された。
ヤマアイの雌雄性と性比 雌花・雄花数の動きを調査し、雌花・雄花の両者をつける「両性株」の位置づけを検討した。
ヤマアイの送受粉とフェノロジー 結実率と雌花の形態を調査した。受粉に上部の葉が関与しているかをテストしたが、関連は見出されなかった。また、雄花の開花と天候条件との関係を考察した。
ヤマアイの雌雄性と個体サイズ 雌株・雄株・「両性株」の個体サイズを計測・比較した。「両性株」>雄株>雌株の順だった。

2005
林床木本における葉の空間配置と葉形の種間比較 前年度の研究に、さらに種数を追加(計66種)し、生態的特性間の比較も行なった。
ホルトノキの葉のダニ室の占有率変動と形態 前年度の継続。春に展開した新葉における変動に絞ってデータを取った。
フウロケマンの開花期を通じた花・果実の特性の変化 栽培下のフウロケマン(ケシ科)で、開花初期〜末期にかけて、花のサイズ・成長速度・胚珠数・花粉数・果実の成長速度・種子数・種子重の変化を調べた。
小学校敷地内における雑草相の季節変化 宗像市の3小学校敷地内の雑草相を月ごとに調査するとともに、小学校生活科・理科教科書に載る植物の目録を作成し、双方の結果を比較した。
ヤマアイの雌雄性 ヤマアイ(トウダイグサ科)の20個体をマーキングして雌花・雄花数の動きを調査し、雌花・雄花の両者をつける「両性株」の位置づけを検討した。

2004
林床生低木における葉の空間配置と葉形の種間比較 大学構内の常緑二次林・宮崎県の落葉二次林の低木のシュートを採集し、枝の回りの葉の配置と葉形(面積・縦横比・葉柄長など)を計測して、計32種について種間比較を行なった。
アゼオトギリの保全生物学的研究 河川敷のアゼオトギリ(オトギリソウ科)集団において、ベルトトランゼクト調査による地形断面と植生の調査を行ない、河川敷の利用形態と個体の分布の関係を調べた。また、RAPDをマーカーとして、遺伝的変異の空間分布の予備的な調査を行なった。
ホルトノキの葉のダニ室の占有率変動と形態 大学構内に植裁されているホルトノキ(ホルトノキ科)の葉を季節を変えて計200枚採集し、(1)葉脈腋にあるダニ室の個数、(2)ダニ(またはその卵)によるダニ室の占有率の季節変動を調査した。(2)については、葉内の位置による違いと、ダニのグループ(フシダニ類・カブリダニ類・ハダニ類)による違いも記録した。また、葉の成長やダニの占有によるダニ室の形態の変化を観察した。

2003
メヒルギ散布体比重クラスの個体間変異と散布距離、散布後の時間的変化 西表島浦内川河口において、メヒルギの散布体を海水・淡水中での浮沈によって、比重を反映する7つのクラスに分類し、(1)メヒルギ個体間が付けている散布体における各クラスの比率、(2)漂着散布体における各クラスの空間分布、(3)海水・淡水に浸した状態でのクラスの変化、を調査した。[研究計画・フィールド調査の指導その他は高相徳志郎教授による]
ヤドリギ科2種の生態・形態 オオバヤドリギでは花の形態・花の寿命・訪花者・結実率・空間分布・寄主の種組成、ヒノキバヤドリギでは花の形態・花の寿命を調査した。
ヤマビワ(アワブキ科)の形態 花粉形成・胚嚢形成・胚珠の形態・胚乳形成・種皮の発生を観察した。

2003(前期)
宗像市城山におけるアリドオシ(アカネ科)の形態変異 城山で採集したアリドオシのサンプルに基づいて、葉形変異と花形変異を解析した。

2002
城山山麓部における開花フェノロジー 林道(長さ約3km)沿いの開花種を、4月から11月まで約一週間ごとに記録し、開花種数・組成の変化を調査した。また、数種については、袋掛けとP/O比算定を行ない、結果を比較した。
遠賀川河川敷草地の分布・種構成・立地環境 遠賀川河川敷(中間市内)において、ヨシ・オギ・セイタカアワダチソウなどからなる草地の季節変化と立地環境を調査した。
被子植物十数種における花粉管伸長経路と胎座・胚珠形態 胎座・胚珠型が異なるさまざまな被子植物の花粉管伸長経路を観察し、前者と後者の関係を考察した。
ツルギキョウ(キキョウ科)生育地の植生と環境 比較的まれで絶滅が心配されている多年草であるツルギキョウの生育地の特徴を、コードラート調査(植生・光条件・水分条件)に基づいて調べた。

2001
宗像市内小中学校の樹木調査 宗像市内の小学校(11校)・中学校(5校)の構内に生育(植裁・自生を問わない)している樹木の種名・位置・幹直径を記録し、各校の特徴を比較した。
ツルギキョウ(キキョウ科)生育地の植生と環境 比較的まれで絶滅が心配されている多年草であるツルギキョウの生育地の特徴を、ベルトトランゼクトを設定して植生調査・照度の計測によって調査した。
ビャクブ属・ナベワリ属(ビャクブ科)の内部形態の比較 単子葉植物ながら2数性の花を持つビャクブ科の2属6種の葉身・茎・花柄・花の断面構造をパラフィン切片法で観察し、属間の共通点と相違点を整理した。

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