植物組織の観察(押し潰し法)
一般的な手順
  1. (前処理)
  2. (固定)
  3. (解離)(+染色)
  4. マウント:スライドグラス上に封入液と試料を載せる(+染色)
  5. カバーグラスをかける
  6. (散らし)
  7. (押し潰し)
タマネギ根の細胞の観察
根端分裂組織で体細胞分裂を観察する方法は、古くからさまざまなプロトコルが工夫されている。以下はその1つ タマネギ
  1. 根の採取
  2. 前処理: 8-ヒドロキシキノリンまたは純水、15-16℃、3~4時間
  3. 固定+解離+染色: 酢酸オルセイン(45%酢酸、1%オルセイン)を4、1mol/l塩酸を1の混合液、冷蔵庫で12~48時間 (写真: 処理を終えた根)
  4. 根の両端(根端側と基部側)を2~3ミリずつ切り取りマウント
  5. 針先で材料をほぐす。根端の方は、形がなくなるほどぐずぐずになる(わずかに残る繊維質を取り除いておく方がよい)。
  6. カバーグラスをかけ、上から軽く叩く(散らし)
  7. カバーグラスの上から親指の先で垂直に押し潰す

タマネギ
根の基部のプレパラート(左)と根端のプレパラート(右)

根の表皮・皮層・維管束
タマネギ
根の基部のプレパラート。細胞は伸長・分化を終えている。

タマネギ
表皮の細胞。隣の細胞とすきまなく並ぶ。核はやや小さめで、濃く染まる。

タマネギ
導管と柔組織

根端の体細胞分裂
タマネギタマネギ
根端のプレパラート。伸長・分化前の細胞。分裂中の細胞があちこちに見える。

タマネギタマネギ
前期(右は、「前中期」ということもある)

タマネギタマネギ
中期(より強く押し潰すと、右のように染色体がばらける)

タマネギタマネギ
左: 後期~終期、右: 終期


模式図
Chromatin chromosome.png
(Wikimedia Commonsより; 詳細)
メモ

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